東日本大震災から、今年で15年を迎えます。
犠牲になられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された多くの皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
私たちはこの節目に、災害時に通信が果たす役割と、未来に向けた備えについて改めて考えたいと思います。
東日本大震災で起きた「通信断」
2011年3月11日、地震発生直後、日本の広い範囲で通信がつながらない状況が発生しました。
固定電話やISDNなどの固定回線は最大で合計約190万回線が被災。
NTTやKDDI、ソフトバンクでは最大で合計約29,000局の基地局が停止しました。
また、通信各社は輻輳(アクセス集中)対策として、音声通話に最大70〜95%の発信規制を実施しました。


出典:東日本大震災における通信の被災・輻輳状況|総務省 (PDF)
なぜここまで広域で通信が止まったのでしょうか。
主な原因は
- 広域停電の長時間化
- 津波や地震による伝送路(光ファイバ等)の断線
でした。
通信設備は非常用電源によって一定時間は稼働しますが、燃料が尽きれば停止せざるを得ません。
私たちが普段当然のように利用している通信は、実は多くの条件に支えられて成り立っているものです。
この震災は、その現実を多くの人が痛感する出来事となりました。
災害時、通信は「命を支えるインフラ」になる
普段、通信は生活を便利にするための手段として使われています。
しかし災害時には、その役割は大きく変わります。
例えば
- 家族や従業員の安否確認
- 自治体・消防・医療機関との連絡
- 救助活動やライフライン復旧の調整
など、通信は単なる手段ではなく、命と社会を支える基盤になります。
東日本大震災の経験を通して、多くの方が通信の重要性を改めて認識されたのではないでしょうか。
災害に強い通信手段としての「衛星通信」
大規模災害では、地上の通信インフラや電源設備が同時に損なわれる可能性があります。
そのような状況で力を発揮するのが、地上インフラに依存しない衛星通信です。
衛星通信は
- 地上の回線網に依存しない
- 地震や津波の影響を受けにくい
- 広域災害でも通信を確保できる
といった特徴があります。
実際、東日本大震災の際には、携帯電話が圏外となった地域で、通信事業者が衛星通信を活用し通信を回復させた事例も報告されています。
もちろん、衛星通信が万能というわけではありません。
しかし、「止まりにくい通信の一つ」として、重要な役割を持つことは間違いありません。
災害時の通信に備えるために企業ができること
大規模災害では、地上の通信インフラが同時に被害を受ける可能性があります。
そのため、企業や自治体では通信手段を一つに依存せず、複数の通信手段を確保することが重要とされています。
例えば
- 地上回線のバックアップ
- 非常用電源の確保
- 衛星通信の活用
といった対策が、災害時の通信確保につながります。
通信の冗長化という考え方
近年では
- 低軌道衛星通信
- 災害に強い無線通信
など、新しい通信手段も登場しています。
その中で重要になるのが、通信を一つに依存しないことです。
地上ネットワークと衛星通信を組み合わせることで、通信の冗長化(バックアップ構成)が可能になります。
災害時でも通信を維持するためには、このような複数の通信手段を組み合わせる考え方が重要です。
TD衛星通信システムとしての想い
私たちは、地上ネットワークを補完し、通信の冗長化を支える存在でありたいと考えています。
平時には目立たなくても、非常時には確実につながる。
そんな通信インフラであり続けることが、私たちの使命です。
3.11は「忘れない日」であると同時に、「備えを見直す日」でもあります。
通信サービスの改善と技術の進化を重ねることこそが、通信を提供する企業の責任だと私たちは考えています。