22028年12月末、長年にわたり日本の通信インフラを支えてきた ISDN(INSネット) が、ついにサービスを終了します。
これにより、ISDNを利用していた多くの企業や自治体は、新しい通信手段の確保 を迫られています。
地方や山間部では光回線などの地上系インフラが整備されていないケースもあり、災害時の通信確保を含めた課題が浮き彫りになっています。
そこで注目されるのが、地上回線に依存しない「衛星通信」 です。
本記事では、ISDN終了の背景やスケジュール、代替サービスの比較、そして災害に強い衛星通信「PLANET-BB」の特徴を解説します。
ISDNサービス終了の背景とスケジュール
NTT東日本・西日本が提供する INSネット(ISDN) は、2028年12月末で完全終了します。
すでに2024年8月には新規申込受付を停止しており、段階的に縮小が進められています。
終了の理由は主に以下の2点です:
- 需要の低下:IP電話や高速インターネットの普及による利用減少
- 設備の老朽化:長年の利用により維持コストが増大
この終了は、国内の通信インフラにおける大きな転換点であり、代替サービスの選定は急務です。
ISDNの代替サービス候補
光回線
光ファイバーを用いた高速通信
メリット
- 通信速度が高速
- ひかり電話が利用可能
デメリット
- 提供エリア外の場合、多大な回線敷設コストがかかる
- 災害時には回線が破断・輻輳する可能性がある
LTE(携帯通信回線)
携帯電話網を利用する方式
メリット
- 通信速度が高速
- 設置工事が不要で短期間で導入できる
デメリット
- 災害時には回線が破断・輻輳する可能性がある
衛星通信
静止衛星を利用する広域カバー通信
メリット
- 光回線やLTEが提供エリア外でもアンテナを設置すれば通信できる
- 耐災害性が高いためバックアップ回線としても有効
デメリット
- 光回線やLTEに比べると通信速度が低い
光回線やLTEは都市部では普及していますが、サービス提供エリア外となることも多い地方や山間部では、通信の確保が困難です。
ほかにも、地上回線が断絶する可能性のある災害リスクの高い現場など、地上インフラに依存しない衛星通信が有力な代替手段となります。
災害に強い代替手段 ― 衛星通信「PLANET-BB」
TD衛星通信システムが提供する 「PLANET-BB」 は、以下の特長を持ちます
- 固定IPやVPNに対応
カメラの遠隔監視など、ISDNで行っていた業務を継続することが可能 - PBX接続対応
衛星IP通話サービスも提供しているためISDNで利用していた電話環境を維持可能 - 耐災害性が高い
災害に強い通信インフラ確保が可能
ISDN終了後も、従来の業務を止めずに継続できる通信インフラです。
「PLANET-BB」の通信

「PLANET-BB」は衛星ブロードバンドサービスです。
衛星ブロードバンドとは、通信衛星を利用して高速インターネット接続を提供する技術です。
「PLANET-BB」では赤道上空約36,000kmに位置する静止衛星を利用して通信を行います。
通信を行いたい拠点にアンテナを設置し、人工衛星との通信を行いつつ人工衛星とゲートウェイとも通信を行います。
地上のケーブルを使用しないため、地上が被災してもインターネットが使用できます。
- あわせてご覧ください
- 衛星ブロードバンドサービス PLANET-BB
衛星通信の活用シーン
地上回線に依存しない衛星通信は、ダムや観測所の監視カメラ・自治体や企業のBCP(事業継続計画)対策・遠方制御や監視といった場面で活用されています。

山間部のダムや観測所は地上回線が届かないことが多く、衛星回線を使うことで安定した映像伝送が可能になります。

オフィスの電話設備にIP電話を活用することで、地震などの災害時の断線や輻輳(アクセス集中による回線の渋滞)による通信制限が生じた際にも通信を確保でき業務持続性が向上します。
「PLANET-BB」は、このように日常利用と非常時のバックアップ回線など、ニーズに応じて柔軟な通信サービスを提供しています。
まとめ
ISDNの終了は、企業や自治体にとって 通信インフラの見直しを迫る大きな転換点 です。
光やLTEが利用できない環境や、災害対策を重視する場合には、衛星通信が有力な選択肢 となります。
「PLANET-BB」は、ISDNの代替として十分な機能を備え、遠隔監視・IP電話・VPNなど幅広い用途に対応可能です。
BCP対策にも有効な次世代通信インフラ として、ぜひご検討ください。